ものがたり

大蛇と和尚

大蛇と和尚 ずうっと昔の話なんだとさ。羽山の神社の森の中に、それはそれは、大きな大きな蛇が棲んでいだんだど。
 ある夏の日、馬に食わせる草を刈りに行った村人が、大きな蛇に飲みこまれたという話が、あっちこっちに広まったんだとさ。
 それから幾日かたったある日、神社にお参りに来た旅の坊さんが、神社の森で、いっぷくしていたんだど。
 しばらくして、森の中がザワザワしたかと思うと、それはそれは大きな蛇が出てきて、大きな口をあけて、坊さんをひとのみにしてしまったんだどさ
 ところが、大蛇にのみこまれた坊さんは、ちょうどに、腹の下り薬を持っていたんだど。
 坊さんは、一生懸命にこの薬を大蛇の腹の中にぬだぐったんだどや。さあ大変、さすがの大蛇も腹が痛くなって坊さんを便と一緒に勢いよく外へ放り出したんだど。
 この薬に助けられた坊さんは、体中が臭くてたまらないので、近くのため池に行って、衣や体を洗っていたんだとさ。
すると衣の中に大蛇の大きなさいふがはいっていたんだど。中を開けてみたら、坊さんもびっくり、大判小判がどっさり入っていたんだとさ。
 この話を聞いた村の人達は、神社にわれもわれもと下り薬を持ってやってきたんだど。しかし、それからというもの、大蛇は神社には、出てこなくなったんだとさ。      おすまい

柴田かたりべの会選